伊勢陸奥外の浜の猟師。死後殺生の罪により地獄に堕ち、かつて自分が殺した鳥に追い回される責め苦を受ける。 能としてはリアルな演出とドラマチックな構成で見せる、一寸暗めの痩男物。
ツレも子方も座りっぱなしでツラい曲。シテが幼鳥を捕るために砂浜を 探し歩く「翔」(かけり)が見せ場。 前シテが自分の着ている水衣の袖を引きちぎってワキに渡すのも、能としては珍しいリアルな演出。 型も多く、やりがいのある曲です。