絵馬 伊勢皇大神宮に幣帛を捧げる勅使、斎宮(神宮に仕える皇女が予め身を清めるために篭る宮)に着いたところ、大晦日の夜、堂の扉に絵馬を掛ける者があると聞き、その正体を見ようと待ち受ける。
夜半、老人夫婦が現れたので勅使が言葉を掛け、絵馬のいわれを尋ねる。
馬の毛の色が白ならば日照り、黒ならば雨続きとの予言で、どちらを掛けるか二人は争うが、今年初めて二つ掛けて民を喜ばせようということになる。
「掛ける」という言葉をつらねた物語の末、二人は伊勢の二柱(天照大神・豊受大神)と明かして消え失せる。(中入)
蓬来が島の鬼があらわれ、御代万歳を祝福する。
やがて天照大神・天鈿女命・手力雄命の三神があらわれ、岩戸隠れのさまを神遊びに見せて勅使をもてなす。
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