羽黒山の山伏が葛城山に峰入りしたところ吹雪となり困り果てていると一人の女が現れ自らの庵に招き入れる。 山伏が後夜の勤行を始めようとしたところ女が自らを三熱の苦しみから好くって欲しいと頼み、期限までに岩橋を掛けなかったために明王の戒めにより苦しんでいる葛城山の神と名のり消え失せる。 山伏が祈っていると呪縛から逃れた神が現れ大和舞をまうが、夜明けが近づくと醜い顔貌を見られるのを恥じて岩戸の中に隠れてしまう。
神でさえも自らの顔が醜いのを恥じて、昼間に作業をしないで夜に橋を架けようとしたら期限に間に合わなかった・・・と言うのは面白い話です。 能面は特に器量の悪い面を使うわけではないのでイメージ合わないかもしれませんね。 「大和舞」の小書が附くと作物が出て後シテの舞が「序之舞」から「神楽」に変わります。