平家滅亡の後、頼朝暗殺を企てるも捕らえられ、九州宮崎に流された悪七兵衛景清をシテとする異色の修羅物。 別れた娘との再会、屋島の合戦で名を馳せた「錣引き(しころひき)」の語りと、聞きどころ見どころの多い名曲。
「九番習」の中の一曲。 盲目の武将悪七兵衛景清をどう演出するかがシテとしての腕の見せ所。寂しくも激しくも演じられるとても面白い曲。 ただ力んでもまずいし弱々しくても具合が悪い、ツレや地謡も含めて総合的なバランス感覚が必要な大曲です。