小野小町と契る為に百夜通いをし、九十九夜目に狂死した深草の少将の亡霊の執念と、それからのがれて成仏しようとする、若い姿の小野小町の幽霊。深刻な愛の物語です。
「雨夜之伝」の小書き(特殊演出)がつくと、シテは幕の中から装束を被って謡いながら橋がかりを歩いてきます。これがめちゃめちゃキツイ!腕は震える、腰は痛い! ツレも格のある役なので前後で装束を替えると、楽屋内は二人の着替えで戦場と化します…… 。