建久四年、富士の巻狩に親の敵 工藤祐経も参加と知った兄弟は、絶好の機会と出立しようとする。よそながら母に今生の別れと訪れたが、兄佑成は歓待されたものの、母の意に背いて還俗し勘当を受けた時致は峻拒される。兄は渋る弟を連れて押して母の前に通り、言葉を尽して母を説く。 泣く泣く立去ろうとする二人を、たまり兼ねた母は呼止め、かねて用意の小袖を兄弟に与え、酒宴を開いて二人の門出を祝う。始めて母の心を知った二人は決意もあらたに狩場へ向う。
弟の勘当を解くため母親と直談判する場面や兄弟の相舞など見どころの多い曲です。相舞は兄弟という別々の人格ですから無理に揃えようとは思わずのびのびと舞いたいですね!