雲居寺で一七日の説法を行っている居士の前に一人の娘が現れ布施の小袖と文を渡し親の供養を頼む。
居士がその文を読み上げていると二人の荒くれ男が来てその娘を引き立てて連れ去ってゆく。居士は娘が自らを人商人(ひとあきびと)に売ってその代金で供養を頼み来た事に気付き、その小袖を持って男を追う。舟に乗り行こうとする男たちを引き止め小袖を返して娘を引き取ろうとするが男達はそれを拒む。しかし居士のしつこさに根負けした男達は居士に舞を舞わせたり鞨鼓を打たせて散々に嬲るが最後には娘を返し、居士は娘を連れて都に帰って行く。
|