端午の節句の人形でお馴染みの「鍾馗様」の謂われを能楽化した曲で、及第できないことを嘆き自殺するも帝の慈悲により官位を賜ったために帝を守護する神となった鍾馗。愛妻楊貴妃を病気にし、更に帝に取り憑こうとした鬼を退治する。
試験に落ちて宮殿の階段から身を投げて自殺した男が守護神となると言うのも変な話ですが、それだけ官僚になって国(皇帝)のために尽くしたいと思ったんでしょうね。 前シテは切れ味鋭く、後シテは重量感のある力強さを出せればと思っております。