能 田村 (たむら)

tamura

あらすじ

 東国方の僧が都に上り、桜満開の清水寺に参詣すると、一人の少年に出会う。少年はこの寺の花守と名乗り、清水寺の縁起物語を語って聞かせる。
やがて月が出て、少年は月明かりの桜の下で舞い遊ぶが、「我が行く方を見よ」と言い捨て、田村堂の辺りで姿を消す。 
  僧が夜もすがら読経していると、坂上田村麿が在りし日の姿で現れ、帝の命により東夷を平定に向かい、清水寺の千手観音の御利益で平定を成し遂げたと、観世音に合掌し、姿を消す。

演者から一言

 「屋島(やしま)」「箙(えびら)」と並んで「勝修羅三番」と呼ばれ、勝ち戦を見せる修羅物だが、他の曲と違い、修羅道の苦言の話しは全く出てこない。
前シテの少年も後シテの田村麿も、明るく颯爽と演じる事がこの曲に一番合っているような気がします。

 修羅物の中でもボリュームがある曲なので、ダレないように丁寧にノリ良く舞いたいですね!


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