雨上がりの三保の松原で、漁師伯龍は 美しい衣を見つけ取って帰ろうとする。天女が現れて返して欲しいと哀願するが、伯龍は国の宝にしようと持って逃げる。
　天女の嘆きを憐れんだ伯龍は、伝え聞く天人の舞楽を見せることを条件に衣を返す。喜ぶ天女は優雅に舞いつつ昇天してゆく。
　世界中にある白鳥処女伝説の中で最も清純簡潔な形として知られます。

　上演度数No1の人気曲。小書「彩色之伝（さいしきのでん）」は最も重い小書で、序之舞が盤渉調（ばんしきちょう）に変わり破之舞が彩色（いろえ）に変わります。ここでシテがスッと立っている姿を如何に美しく見せられるかがミソ。　天冠の立て物も「蓮華」に変わります。
写真は「和合之舞」の小書のものです。