吉野勝手明神の正月七日の神事のために、若菜を摘みに出た乙女。 怪しげな女に一日経供養を頼まれたと、宮人に告げるうち狂乱状態になる。憑き物の正体を尋ねると静御前と答え、蔵に納められていた静御前の装束の柄を言い当てる。乙女がこれを着て舞い始めると静の亡霊も現れて共に舞い、重ねて弔いを頼む。
能面を掛けた二人があたかも寄り添う影のように、ピッタリと舞わねばならない、難曲です。