能 仏原 (ほとけのはら)

hotokenohara

あらすじ

 都方の僧が白山禅定を思い立ち加賀の国佛原までやってくると日が暮れた。草堂を見つけ一夜を明かそうとすると一人の女が現れ佛御前の供養を頼み、僧の所望により平清盛の寵愛を受け後に出家し、先に出家した妓王を尋ねた事などを語り我こそ佛御前と名乗り草堂の内に姿を消す。夜もすがら僧が念仏を唱えると白拍子姿の佛御前が現れ舞を舞い、この世の儚さなどを語り消え失せる。

演者から一言

 世阿弥元清作の三番目鬘物ですが滅多に出ません。鬘物は他に人気曲が多いのが一番の理由ですが曲自体もとらえどころのない、ある意味で難しい曲だとも言えます。華やかな装束を身に纏いながら曲趣はしっとりとした風情で、最後も成仏して有難うではなく人の世の儚さを教え消え失せると言う終わり方。シテの考え方で色々な表現方法がある曲です。


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