時の帝が霊夢を受け、絹千疋を熊野権現に奉納するよう命ずる。 ところが都からの使は、途中音無の天神に立寄って和歌を詠んでいたために一人遅刻してしまう。怒った役人は男を縛り上げると、天神様が巫女にのりうつってあらわれて男を救う。 巫女は和歌の徳をたたえて舞をまい、神楽を奏している内に物狂おしくなって激しく狂い舞うが、やがて正気に戻る。
「巫女」と言う役は、女性の役の中では最も強い役。それを女らしく強く演じるのが上手くやるコツ。 ツレの縄を解くのも面を掛けていると結構大変。一曲通して型も多く、細かい仕事が要求される。