日蓮上人が身延山で説法をしていると、毎回熱心に通ってくる女性に気付く。 上人が名を尋ねると、はじめ女は麓の者と名のるが、やがて自分は亡者であると告げ、上人の法華経の功徳により成仏させて欲しいと頼み、法華経を讃えた報謝の舞を舞って日暮れと共に霊地身延山に消え失せる。 観世流のみにある曲で、近年殆ど上演されることの無い希曲。
シテの扮装に二種類あるため、深井系の熟女でいくか、姥でいくか迷うところです。 日蓮上人(法華経)に対する報謝の舞ですからいかにも爽やかにしっとりと舞いたいものですね。