三輪神社の神婚説話を基とした曲。 三輪の山里に山居している玄賓僧都の前に三輪の明神が現れ、天照大神の岩戸隠れの有様を見せ夜明けと共に消え失せる。 作物を神木の杉として曲中にて重要な役割を果たさせている。男女の神の恋路の艶めかしさを舞うクセや神楽の舞など、見どころの多い曲。
前シテは紅無装束ですから地味にしっとりと、後シテはいかにも清々しく高貴な感じに舞いたいですね。 作物の中での物着ですから、見所が近い鎌倉能舞台では後見が大変かもしれません。 神楽を舞う曲はそう多くないので、落ち着いて丁寧に勤めたいものです。