毎年千本の桜を楽しんでいる都人、その元の桜の名所と聞く吉野山に仲間を語らって花見に行く。声を掛けてきた美人あり、日が暮れても帰る気配が無いので不審すると、自分は天人で、桜に惹かれて現れた、この言葉を信じて今夜ここに旅居すれば天人の舞楽を見せようと約束して消え失せる。夜半果して天人が現れ、袖を翻して美しく舞う。
子供の初シテでも出る華やかな曲です。 「天人揃(てんにんぞろえ)」の小書では、ツレの天人が4人出てシテと共に舞を舞います。面を掛けてどこまで揃うかが見物です。